●ユーザーグループ設立の目的 本グループは、高圧物性ユーザーグループ(旧称)として、高圧と放射光を実験手段として物質の高圧下における挙動を研究するユーザーによって設立された。ユーザーは、地球科学・固体物理・固体化学・材料科学など幅広い学問分野にまたがる。われわれは、X線測定技術以外にも高圧発生装置とその制御系ならびに周辺技術の開発を共同で行ってきた歴史をもち、グループ内部の共同体意識は高い。圧力は物質の原子間距離を変え、多くの物性変化を引き起こす。圧力が直接関係する地球科学以外にも、固体や液体の構造・物性・反応等を理解するためのパラメータとして圧力の重要性はさらに高まっている。高圧発生技術と各種測定技術は着実に進歩しており、広範な温度・圧力領域で精密な高圧データが得られている。われわれは蓄積された実験技術を継承し、新しい測定方法の開発も視野にいれ、共通の技術的・学問的発展をめざしていく。
●主要ビームライン 18C, NEA1, NE5C, NE7A
●今までの活動実績と今後の予定 今までの活動実績:<18C> ダイヤモンドアンビルセルによる、単色X線を用いた室温から低温での粉末X線回折実験。物性や材料科学分野が主である。<NE1A>YAGレーザー加熱による高温高圧X線回折実験や高エネルギー単色X線による室温高圧実験。<NE5C> マルチアンビル高圧発生装置MAX80を用いた高温高圧X線回折実験。地球内部物質や酸化物・イオン結晶・液体などを対象。<NE7A> MAX-IIIを使った高温高圧白色X線回折。イメージングによる液体・融体の密度・粘度測定の測定など。 今後の主な活動予定内容:高温・高圧、低温・高圧発生技術と関連技術をさらに進展させ、より広い温度・圧力領域での精密な高圧実験の可能性を広げる。X線回折以外の測定技術(イメージング・メスバウアー分光・X線発光分光・X線吸収など)を開発し、粘度・価数・スピン状態などの物性値を測定して新しい高圧科学を展開する。また高圧関連技術を開放することで新しいユーザーを開拓する。
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