●ユーザーグループ設立の目的 粉末X線回折法は,鉱物やセラミックス・金属など実用材料,さらに医薬品原薬、有機材料,電池材料などの同定,定性分析,構造評価のための標準的な方法として,基礎科学分野だけでなく産業分野でも広く普及している実験方法である。この様な材料研究の対象は,原料の調製,製造プロセス,性能および品質評価などの多岐にわたるが,いずれの局面においても正確かつ詳細な構造評価が極めて重要な位置を占める。放射光を利用した高精度高分解能粉末回折データに基づく構造科学研究は,現代の産業技術に要求される先進的な材料設計指針の核となりうるものであり,また、基礎科学として多岐の分野にインパクトを持つ。本ユーザーグループは,特に高分解能粉末回折法が重要な寄与をする材料研究を指向し活動を行う。
●主要ビームライン 4B2(ユーザーグループ運営ステーション)
●今までの活動実績と今後の予定 本ユーザーグループはUG運営ステーション BL-4B2 を協力運営している。BL-4B2には,検出器多連装型軌道放射光粉末回折計(MDS)が設置されており,MDSは単結晶アナライザとシンチレーションカウンターを多連装することで,平板試料・キャピラリー試料とも平行光学系によるビーク分離のよい高分解能粉末回折データを測定することができる。また、グループメンバーにより高温測定ユニットが整備されている。測定対象は,セラミックス,医薬品,電極材料など様々であり,高いピーク分離能が重要となる測定から有機結晶の粉末未知結晶構造解析まで幅広い利用がある。 ユーザーグループでは、BL-4B2で測定を希望するユーザーのサポートにも力を入れており,実験計画の相談や実施時の現場サポートまで広く対応している。 今後は,低温測定ユニットの整備,測定速度向上に向けた整備などを計画している。
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